「Zoot Allures」もライブ録音なのか? [Frank Zappa]
気を抜いていると見逃しそうになるんですが、「フランク・ザッパ・ディスク・ガイド」には「Zoot Allures」もライブ録音、しかも大阪での録音と書かれています。
「Black Napkins」が大阪録音であることは広く知られていることですが、「Zoot Allures」も大阪録音であると言う根拠はどこから出て来ているのでしょうか?
単なる勘違い?
そうかも知れませんが、余りにもお粗末。クレジットは読んでいない、音も聴いていない、何の確認もしていない、としか言えない、情けない結果ですね。初めて見聞きする初心者が可哀想です。こればかりは本人に根拠を訊いてみたいものです。
「Zoot Allures」の日本公演の録音は2曲が公式に発売されています。
発売順にまず『On Stage Vol. 3』(1989)のDisk2-3、
「ディスク・ガイド」によると「ズート・アリュアーズ」は76年東京公演〜、と解説。東京公演、です。
もう1枚は『Frank Zappa Plays The Music Of Frank Zappa』(1996)3曲目、
同書には、76年2月5日に日本青年館で収録された「ズート・アリュアーズ」が初登場となった〜、と書かれています。あれ、『On Stage Vol. 3』で登場済にじゃなかったの?またまた食い違う記述が出てきました。
どうして食い違うのか。
結論を述べれば、和久井氏が引用した『On Stage Vol. 3』のザッパのコメントが間違っています。
これはブート音源などで証明されていて、間違いなく76年2月3日の大阪で録音されたもの。
だからこそ『Frank Zappa Plays The Music Of Frank Zappa』の「ズート・アリュアーズ」が正真正銘、初登場の東京録音だったわけで、企画したドゥイージルも和久井氏本人も、ザッパのコメントを修正して「正確に」書いているのです。
『On Stage Vol. 3』発売時の間違っていたザッパのコメントを尊重するのであれば「初登場」が間違いだし、「初登場」を正しいとすれば『On Stage Vol. 3』の記述がチグハグになると言う、全体的な見直しがなおざりになっているのでしょうね。
改めて「ズート・アリュアーズ」を整理。
●P. 69「ズート・アリュアーズ」はスタジオ録音
●P. 102「ズート・アリュアーズ」は76年2月3日の大阪公演(0'00"〜2'23")
*同様に「ハンズ・ウィズ・ア・ハンマー」も76年2月3日の大阪公演
●P. 129『FZ Plays The Music〜』で東京録音が初登場
記念すべき日本公演音源。正確に記録しておきたいものです。
また、大阪録音の同曲の後半部は「Ship Ahoy」として『黙ってギターを弾いてくれ』で発表されています。
個人的には迫力のある『FZ Plays The Music〜』の東京録音がいちばん好きなのですが、ザッパ本人はNGテイクとして生前には公開しませんでした。演奏自体は文句なくベストであるにもかかわらず…
理由は「ノイズ」。確かにジジ、ジジ、っとノイズが入っているのですが、この程度のノイズでもNG?というレベル。完璧主義者として、プロとして、商品としての価値を真剣に考えていたザッパの態度に感服します。膨大な未発表素材が残されているのは間違いないのですが、「この程度のノイズ」が理由で発売されないとすれば、ちょっと複雑な気持ちです。最新作『Hammersmith Odeon』が一公演のフル収録ではなく他の公演と編集されていたのも、部分的に何らかの「ノイズ」やミスがあった、ということなんでしょう。
ザッパと付き合うのは大変。
Zappa The Hard Way!
タイトル曲(「Zoot Allures」)は'76年2月の日本公演(大阪)で収録。
「Black Napkins」が大阪録音であることは広く知られていることですが、「Zoot Allures」も大阪録音であると言う根拠はどこから出て来ているのでしょうか?
単なる勘違い?
そうかも知れませんが、余りにもお粗末。クレジットは読んでいない、音も聴いていない、何の確認もしていない、としか言えない、情けない結果ですね。初めて見聞きする初心者が可哀想です。こればかりは本人に根拠を訊いてみたいものです。
「Zoot Allures」の日本公演の録音は2曲が公式に発売されています。
発売順にまず『On Stage Vol. 3』(1989)のDisk2-3、
「ディスク・ガイド」によると「ズート・アリュアーズ」は76年東京公演〜、と解説。東京公演、です。
もう1枚は『Frank Zappa Plays The Music Of Frank Zappa』(1996)3曲目、
同書には、76年2月5日に日本青年館で収録された「ズート・アリュアーズ」が初登場となった〜、と書かれています。あれ、『On Stage Vol. 3』で登場済にじゃなかったの?またまた食い違う記述が出てきました。
どうして食い違うのか。
結論を述べれば、和久井氏が引用した『On Stage Vol. 3』のザッパのコメントが間違っています。
これはブート音源などで証明されていて、間違いなく76年2月3日の大阪で録音されたもの。
だからこそ『Frank Zappa Plays The Music Of Frank Zappa』の「ズート・アリュアーズ」が正真正銘、初登場の東京録音だったわけで、企画したドゥイージルも和久井氏本人も、ザッパのコメントを修正して「正確に」書いているのです。
『On Stage Vol. 3』発売時の間違っていたザッパのコメントを尊重するのであれば「初登場」が間違いだし、「初登場」を正しいとすれば『On Stage Vol. 3』の記述がチグハグになると言う、全体的な見直しがなおざりになっているのでしょうね。
改めて「ズート・アリュアーズ」を整理。
●P. 69「ズート・アリュアーズ」はスタジオ録音
●P. 102「ズート・アリュアーズ」は76年2月3日の大阪公演(0'00"〜2'23")
*同様に「ハンズ・ウィズ・ア・ハンマー」も76年2月3日の大阪公演
●P. 129『FZ Plays The Music〜』で東京録音が初登場
記念すべき日本公演音源。正確に記録しておきたいものです。
また、大阪録音の同曲の後半部は「Ship Ahoy」として『黙ってギターを弾いてくれ』で発表されています。
個人的には迫力のある『FZ Plays The Music〜』の東京録音がいちばん好きなのですが、ザッパ本人はNGテイクとして生前には公開しませんでした。演奏自体は文句なくベストであるにもかかわらず…
理由は「ノイズ」。確かにジジ、ジジ、っとノイズが入っているのですが、この程度のノイズでもNG?というレベル。完璧主義者として、プロとして、商品としての価値を真剣に考えていたザッパの態度に感服します。膨大な未発表素材が残されているのは間違いないのですが、「この程度のノイズ」が理由で発売されないとすれば、ちょっと複雑な気持ちです。最新作『Hammersmith Odeon』が一公演のフル収録ではなく他の公演と編集されていたのも、部分的に何らかの「ノイズ」やミスがあった、ということなんでしょう。
ザッパと付き合うのは大変。
Zappa The Hard Way!
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