「ビートルズから始まるロック名盤」中山康樹 [本]
中を読んでから買おうと思っていたんですが、なかなか見つけることができず、やっと今日、手に取ることができました。
買う決め手になったのは、Zappaの「Hot Rats」とThe Bee Gees「Odessa」が取り上げられていたからです。
この手の本では、Zappaの「Hot Rats」もThe Bee Gees「Odessa」もリストアップされることは余りありません。
特に1969年1月発売の「Odessa」は40周年記念のデラックス版が今年始めに発売されているんですが、記事・評論は少ないので、文章があるだけで嬉しくなります。オリジナルLPは二枚組ですが、同じ事務所の所属、The Beatlesの「The Beatles(ホワイト・アルバム)」に対抗して、担当のRobert Stigwoodが無理矢理二枚組を指示したそうです。かなり無謀な指示。困ったでしょうね。The Beatlesの「真っ白」に対抗し、こっちは「真っ赤」。しかもベルベット仕上げで豪華さを強調しました。
傑作ではないと思いますが、独特の雰囲気を持った作品で、時々聴きたくなります。後に映画「小さな恋のメロディ」に使われる「Melody Fair」と「First Of May(若葉のころ)」のオリジナルが収録されています。来年には紙ジャケットで再発売されるらしいですが、どの程度ベルベットが再現されるか、ちょっと楽しみです。
そうか、これも1969年10月10日US発売ですから、40周年なんですね。イギリスでは9月に「Abbey Road」が出て、10月に「宮殿」が出て話題になり、次に注目を浴びたのがこの「Hot Rats」。どのチャートか分かりませんが、全英一位を記録しています。この三枚が続いて話題になったというのは偶然とはいえ、60年代の集大成的成果でしょうか。さらに70年代への重要な橋渡的な作品です。
三枚並べると、一般的な評価は「Hot Rats」がいちばん下でしょうが、この魔法のような「Hot Rats」の魅力は一度聴くと一生解けません。三枚の中ではいちばん売れていないだけで、聴いてもらえればその価値はすんなりと理解してもらえると思うのですが。
ロックのようなジャズではない
でもロックのようでロックでない
ジャンルを超越するZappaの真骨頂であり、ギタリストZappaの実力も全開です。彼のキャリアでもマルチ録音を本格的に取り入れたエポック的な作品でもあります。
CDはZappa本人の手でリミックスされ、LPとはちょっと形を変えています。やっぱり聴き慣れたLPの方が落ち着きます。
sowhatさん、初めまして
なるほど、「HOT RATS」って「ABBEY ROAD」と同時期だったんですか
SON OF MR.GREEN GENESが、
自分にとってのZAPPAワールドへの入口の曲でした
by HIKKY (2009-10-10 22:29)
HIKKYさん
ご訪問ありがとうございました。
そうなんですよ。Abbey Road、King Crimson宮殿、次がHot Rats、
というのが1969年秋のイギリスの常識だそうです。
でもHot Ratsはアメリカでは最高位173位止まりで売れませんでした。
私は「桃の勲章」で人生が変わってしまいました。
by sowhat (2009-10-11 00:05)