スター・トレック [映画]
私は「スター・トレック」のマニア「トレッキー」でもなければ、映画版は一本も観たことがないし、テレビ放送を数十本観た程度なのです。現在もBSで放送されているので、時間があれば観ています。
でもこれは、何の思い入れもなく観ても、絶対におもしろいですよ。無条件に楽しめるし、痛快。何となく子供の頃にワクワクしながら観た、純粋な映画の興奮が甦るようでした。楽しい映画の要素が全部詰まっているようで、最近には感じなかった感動がありました。娯楽に徹し過ぎていると言う意見もあるでしょうが、満足感は高いし、もう一度観たくなるし、この際、99点、あげます。減点1点はサラウンドの不満度。私としてはもっともっと派手にやって欲しい。
設定としてはカーク船長誕生の直前から始まるもので、主要人物の出会いとその後に続くエピソードに整合された、トレッキーにもたぶん納得のストーリーだと思われます。主要登場人物の基本的な情報さえ知っていれば一層楽しめること、請け合いです。
監督は「LOST」で評価の高いJ. J. エイブラムスで、卓越したタイムパラドックスのアイデアと演出が活かされています。何かと「スターウォーズ」と比較されますが、単独の映画とすれば完成度はピカイチだと思います。「スターウォーズ」には感じなかった「何か」、人間の本質とか、人間の限界と偉大さ、そして友情と愛といった人間ドラマが感じられます。
私が観たテレビシリーズは一話完結形式でしたから、前後の繋がりがなくても楽しめるものでした。全部を観たい気持ちがない訳ではありませんが、あまりの数の多さに尻込みします。
先日、惜しくも亡くなられた栗本薫さんの「グインサーガ」も、興味はあったものの、知ったのが既に50巻目の頃、最初から読むにはあまりにも高い壁でした。かつて3巻目くらいまでは買ったんですけど、後が続きませんでした。
今春からアニメの放送が開始され、改めて少しずつ読み直そうかなぁと思っている頃でしたから、栗本さんの訃報は衝撃でした。哀悼の意を込めて読み直したい気持ちはあるものの、現在は126巻まで発売済で、全巻制覇までの道のりは余りにも遠いです。129巻までは完成していて、130巻の途中で未完に終わってしまったことは残念だったことでしょう。
話は戻って「スタートレック」、映画公開にあわせてBDでの発売も始まりました。もしマニアだったら買わざるを得なかったでしょうが、その衝動に無縁であることに一安心。レンタルで観ることにします。
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