SSブログ

ガラスCDを聴く [オーディオ]

02.jpgビクターエンタテインメントが、音楽事業80周年記念企画の一環として来月発売する、高品位CD「K2HD MASTERING+CRYSTAL」を聴く機会があり、通常CDと聴き比べることができました。今週で予約受付が終わるため、様々なイベントを実施して聴く機会を作っています。問題は一枚18万円のお値段。一般人には簡単に手は出せないものです。
01.jpg
発売されるのは「村治佳織/アランフェス協奏曲」「フジ子・ヘミング/奇蹟のカンパネラ」「川井郁子/新世界」の3枚。今回は、ハイエンドの機器(SPがGENELEC以外の詳細は不明)とビクターの市販ミニコンポを使用して、それぞれ各1曲、
 最初に「通常CD」、次に「ガラスCD」を「ハイエンド機器」で比較

 さらに「ミニコンポ」の比較


という、時間は限られてはいましたが適切な方法で公開比較されました。

このCDは最近話題の「新素材CD」とは異なり、ガラスCD用にマスタリングをやり直し、その音を最大限に再現できるように試行錯誤を繰り返して製造されたものです。したがって「材料を良くしたら音が良くなった」というある意味偶然の産物ではなく、現在の技術で最高のマスタリングと高精度の材料および工程を通して製造される「究極のCD」といえるものなのです。

さてさてその音ですが、確かに聴こえる音は、違っていました。ただ、私の判断ではどちらが「高音質」かは分かりませんでした。

こんな環境で聴き比べれば、それなりの違いは出るものの、元々録音が良いものをハイエンド機での再生ですから、最初に聴く通常CDの音が「悪い」とは感じられない訳だし、これはこれで文句の付けようはありません。良し悪しではなく、全く個人の好き嫌いでしかない、と感じました。

3枚のサンプルは「クラシックギター」「ピアノ」「ヴァイオリン」がメインですが、恥を承知で述べれば、ピアノは通常CDの方が「好み」だったんです。ヴァイオリンはガラスCDの方が滑らかで、クラシックギターはガラスCDの方が厚みがあるように感じました。特にヴァイオリンの音が印象的でした。

今回は比較が目的ですから集中して聴いて必死で違いを探す訳ですが、私の場合、こんな真剣な聴き方は普段しないし、しようとも思いません。音楽を聴くことが楽しみであり、比較が目的でもなければ音質追求をしている訳でもありません。偶然でも音がいいことに気がつけばそれでよし、なのです。「高音質」という売り文句は気になりますから、経済的な余裕があればあれもこれも買って聴いてみようとは思いますけどね。

SHM-CDなど「新素材CD」がどんどん発売されて選択肢が増えるのはいいことなのでしょうが、最近のリリースはちょっと異常ではないかと思います。買う買わないは個人の自由ですし、発売されるものを必ず買う義務も無い訳ですから、私にはあまり影響は無いのでどうでもいいのですけどね。較べ始めたらキリが無いし、知らない方が幸せだった、ということもあります。「新素材CD」は、通常CDよりも音がいいということをメーカーが保証する安心ブランド、といえるのかなぁ。本格的に高音質を追求するのならSACDを聴くべきだし、高性能で高価な機器を買うのが最適の方法で無駄も無い。通常CDも相当のクオリティを持っている訳ですから、その内容を活かすも殺すも再生装置次第、ということですね。我々の多くは通常CDのクオリティの100%は再生し切れていないのです。

話がそれましたが、ミニコンポでの比較は明らかにガラスCDの方がいい印象でした。また、ハイエンド機の方が音の厚さは圧倒的なんですが、これまた比較の問題で、決してミニコンポの音がひどい、とはならない訳で、これだけ聴けば全く文句のない音だったことも事実です。

詰まる所18万円の価値、価格差60倍の価値を感じるかどうか、ですね。それと音楽の好み。発売3枚の音楽に興味があるかどうか、これが重要です。聴く姿勢も重要ですね。私のようなリスニング環境ではガラスCDは意味が無いことが分かりました。

別のセクションでは、ライブ録音された24ch96kHz/24bitのマスター音源を聴くこともできました。ジャズのカルテットでしたが、やはり生音は違いますね。惚れ惚れしてしまいます。これはK2HD MASTERINGでCD発売されているそうで即売していましたが、買う気なし(笑)。聴きたいのは「音質」ではなく「音楽」ですからね。でもマスターはいい音でしたよ。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。