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ベンジャミン・バトン 数奇な人生 [映画]

日本時間の明日、アカデミー賞が決まります。
有力作品の一つがこの「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」。
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傑作とはいえないものの、いい映画でした。80歳で産まれて時間に逆行していくというテーマは楽しめました。

印象的だったのは画質。非常に映画らしい、フィルムらしい映像が妙に新鮮でした。

最近のハリウッド映画はビデオ撮影が主流です。全編CGの映画もどんどん作られています。でもこの映画にはビデオの雰囲気が薄いし、照明も暗く、暗部を中心に撮影された画像に「映画らしさ」を感じたのでした。


この映画は合成がふんだんに使われていることが分かりました。フィンチャー監督はデジタル・フェイス・ペインティングという手法を使い、ブラッド・ピットはほぼすべての年齢のベンジャミンを演じていて、体の大きさが合わないシーンは顔だけを合成しているというのです。子供の頃のベンジャミンは首から下は別人で撮影し、顔だけを合成するという、想像もできない合成編集が行われています。確かに子供時代もピットによく似ているとは思っていましたが、体の大きさも骨格も全然違うので、疑問も想像さえ微塵も感じさせない徹底ぶり。でもこの映画、紛れも無いデジタル映画です。

製作期間は5年という長いもので製作費も高額になったため、パラマウントとワーナーの共同配給となっています。デジタルビデオプロセスを最大限に活用して作るCGを、徹底的にフィルム的にするためにはこれだけの時間と費用が必要だったのですね。もちろん実写だけではこの映画は実現できなかったでしょうし、デジタル技術が創造性を極限まで高めた、大きな意義のある「映画」だと思います。映像化においてはもう技術的に不可能なものは無い、のでしょうね。

果たしてどのオスカーを獲るのか予想は難しいですが、娯楽性が抑えられた分、評価が高そうな気がします。

アカデミー賞発表前にもう一つの話題作「チェンジリング」も観ておきたかったのですが時間切れです。

日本人としては外国語映画賞で「おくりびと」がどうなるかも気になります。日本アカデミー賞では圧勝でしたが、果たしてどんな結果になるでしょうか。
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