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A Hard Day's Night『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ! 』 [The Beatles]

ahdn.jpg洋楽の邦題が話題になると、必ず俎上に上げられるのがThe Beatles『A Hard Day's Night』。
ご存知の通り邦題は『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ! 』。先日亡くなられた水野晴郎さんがつけた世紀の誤訳だと言われます。
かなり長い邦題なので「ヤァ!ヤァ!ヤァ! 」と略して呼ばれることも多く、原題からどんどん離れて行ってしまっています。でも最近では『ハード・デイズ・ナイト』と表記されることが増えて来ています。

どうしてこんな邦題がつけられたのでしょうか?


いろいろな説がありますが総合的に推測すると、ユナイト映画の広報の職にあった水野さんが「ビートルズの新作映画」日本公開に当たり、日本に届いたタイトルが「The Beatles come to town」。情報が少ない上にタイトルがなかなか決まらなかった事情もあり、違う映画のタイトルがテレックスで届いたのではないでしょうか。

ニュース映画「The Beatles come to town」


「The Beatles come to town」を直訳すると「ビートルズが街にやってくる」。それに「She Loves You」で印象的に歌われる「Yeah!, Yeah!, Yeah! 」を加えて邦題となったと思われます。どう間違えても「A Hard Day's Night」の訳が「ビートルズがやって来る」になるはずはないですよね。原版が日本に届いて水野さんは驚いたでしょうね。全く違う訳ですから。

日本の映画業界、音楽業界の慣例として、最初につけられた日本語表記を踏襲することが常識ですから、このような邦題タイトル、名前の日本語表記は基本的に変えられることはありません。Led Zeppelinは永遠に「レッド・ツェッペリン」、「・(ナカグロ)」も忘れてはいけません。

しかし、前述のように最近では若干の変更が見受けられます。原題とは余りに意味がかけ離れているもの、発音がオリジナルと違い過ぎているものなどがその対象。ややこしくなることが多いので、私は原題で表記を心がけています。

でも長年親しんで来た邦題は忘れがたく、捨てがたく、「ヤァ!ヤァ!ヤァ! 」がいちばんしっくり来るのが事実です。

そうそう、「ヤァ!ヤァ!ヤァ! 」はDVDでは5.1ch化されましたが、結果は中途半端の内容。元々はモノ音源。音楽パートはステレオバージョンに換えられたりしましたが、これは余計なことだと思います。やるんだったら徹底的にやらないと意味が無いことの見本です。

[追記]
映画の邦題について、水野晴郎さんご本人が「臨時増刊 週間明星」1966年6月25日号で発言しています。ほぼ上記の内容ですが、この記事は後にビートルズに関するさまざまな意見、評論などがビートルズ研究の大家、香月利一さんによってまとめられ文庫「ビートルズってなんだ? - 53人の"マイ・ビートルズ"として発売されています。

ビートルズってなんだ?―53人の

ビートルズってなんだ?―53人の

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1984/09
  • メディア: 文庫



タグ:THE BEATLES
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