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Song To Soul (BS-i) 「Yesterday Once More」 [TV]

7月31日の放送ではCarpentersの「Yesterday Once More」が取り上げられました。
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左側がUS盤、右が日本盤。ほとんど同じです。
この曲は彼らの5枚め『Now And Then』からシングルカットされたもので、この頃が絶頂期でした。
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三つ折りのジャケット、彼らの自宅、長岡秀星のイラストも話題になりましたね。よく考えるとコンセプトが全然分かりません(笑)。それもそのはず、Richardが買ったばかりのフェラーリを載せて欲しかっただけだったんです。
「Yesterday Once More」という曲、これまで知られている情報だけで1時間持つのかなぁと心配していたのですが、やはり新しい情報はなく、ちょっと残念でした。Richardも作詞のJohn Bettisも出演したので期待はしたのですが。構成は彼らのキャリア全般に及び、最近は番組のコンセプトから外れることが多くなって来ているのが気になります。

「Yesterday Once More」および『Now And Then』の最大の特徴は、初めてRichardとKarenがプロデューサーのクレジットを勝ち取ったこと、そして1曲を除きKarenがドラムを叩いているということです。ドラムを担当していない曲は「Jambalaya」のみです。

Karenがドラマーであることは誰もが知ることだったし、曲毎のクレジットが無かったため、当時はほとんどの曲でKarenが叩いているものと思っていました。実際には、4枚めの『A Song For You』までのシングル曲(全部ではありません)はHal Blaineが叩いているものがほとんどで、それ以外をKarenが担当していたのでした。ですからベストCDで聴けるドラムのほとんどはKarenではないのです。これはベーシストのJoe Osbornのアドバイスによるもので、重要曲は「本当のプロ」に任せるという結果でした。

そこで『Now And Then』なのですが、プロデューサーとして権限を二人が勝ち取ったことにより、Karenの出番が増やせたと思われます。これ以降、Karenがドラムを叩いた曲はたった2曲しか無く、「ドラマーKaren」が存分に堪能できるのは、1st『Ticket To Ride』とこの『Now And Then』しかない、ということになってしまいます。聴く機会があれば、是非、ドラムに耳を傾けてください。明らかにロックではない独特のスティックさばきを聴けます。どうして叩かなくなったのか、体調が影響したのか、理由が分からないのですが、もっともっと叩いて欲しかったんですけどね。非常に残念です。

『Now And Then』は「4D-1」という番号でキングから発売された洋楽CD-4方式第一号LPでした。
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でも出来はよくありません。本人たちはノータッチ、A&Mが勝手にリミックスしたもので、楽器を4つに分けてみました、という安直な内容でした。でも当時は感動しました。おぉぉぉリアに分かれてる、って。子供でしたから(笑)。

2005年になり、Richardの手によって5.1chのSACDが発売されました。

Singles 1969-1981

Singles 1969-1981

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: A&M
  • 発売日: 2005/01/11
  • メディア: CD


Richardは徹底的な完全主義者で、音源がCD化される時に過去のやり残しが見過ごせなく、多くの曲がリミックス、さらに追加録音まで行って、かなり印象の違うミックスがCD化されたのでした。これにはアナログ世代のファンには非難轟々。この声がRichardになんとか届き、現在のオリジナル・アルバムCDはオリジナルのミックスに戻されています。でもベストものは、多くが新しいミックスを採用しています。Richardの意地です(笑)。「Yesterday Once More」も放送では新しいデジタル・ミックスでした。
Richardが確固たる信念を持って行ったデジタル・ミックスでしたが、以上の様な経緯があったものの、満を持して制作したSACDは21世紀のCarpentersとして生まれ変わった、最終決定版になりました。各方面で評価も高く、SACDの代表作の一つに上げられています。でも製造中止状態が続いていて、オークションや中古では¥5,000以上に相場が上がっています。再発売は無いのでしょうか?

さて番組ですが、来週、再放送されます。ジャケット写真の話題では初めて見る画像も登場します。「遥かなる影(Close To You)」の正確なオリジナル紹介は、恐らく日本で初めて紹介されるものだと思いますので、見逃された方はご覧ください。
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