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ハッとする音 - Carole King「Tapestry」SACD5.1ch [5.1chサラウンド]

いい音、そして高音質。
誰だってよりいい音で好きな音楽を聴きたい、これが人情というものです。
でも音の感じ方は千差万別。感覚も違えば聴く環境も違う。従って「よい音の基準」があってないわけで、詰まる所、自分の耳で感じるしかありません。音がよくなったという程度の違いにも個人差があります。

巷に溢れる高音質音楽商品、それを評価する評論家、雑誌の記事。一般人はどこまで信じたら良いのか、私の場合、最近は世間の評価とは合わないことが多くなってきました。絶賛するほど良い音なの???、というよりも、旧譜の再発売製品の音質の欠点を指摘するものを目にしたことがない。リマスター、高素材CD、どれもこれも旧規格より高い評価。オマケに音楽そのものの内容まで絶賛されます。再発売されれば必然的に「名作」「傑作」あるいは「佳作」「秀作」の称号が与えられるようですね。もし当時、売れてなかったとしても、決して「失敗作だった」という評価はしません。「失敗作」など存在しないようです。

でも、これだけは違う。誰もが分かる音の違いがあるんです。
このSACD5.1chだけは明らかに違う「アレっ!」という音に出会えるはずなのです。
carole.jpg


説明不要の「傑作」であり、永遠の「名盤」であることは世界的に認められているはずです。

しかし、LPでもCDでも2chステレオではだめです。4chでもだめ。SACDでも2chではだめです。SACDの5.1chでなければだめなんです。5.1chの音が多くの人に「アレっ、音が違うぞ」と気付かせるはずです。

Caroleのヴォーカル。生々しいです。ナチュラルな美しさ。さらにサラウンドの効果、一歩、リスナーに近づいてきます。
Danny KortchmarのAギター。これこそギターの音、弦の振動が見えるくらいのリアリティ。
5.1chのメリットで、他の楽器も分散され独立され、それぞれの存在感は2chに押し込められたものとは比べものになりません。

つまり2chでは再現できない音であるということ、2chの限界を確実に実感できるということです。

SACDの仕様としての音質の高さは絶対的なものであり、CDの欠点を改良してアナログらしさを持つ、現時点で最高のメディアであることは間違いありません。それがステレオに留まらず5.1chに進化していること。おそらく大きな期待を担って2002年に発売されたであろうCaroleの「Tapestry」ですが、5.1chの日本盤は発売されず、話題になることも無く廃盤状態。2chのSACDも入手不可能状態です。

2chステレオの音場は、二台のスピーカーに挟まれた空間に広がっています。その間隔は2〜3mが理想ですが現実的には1m以下ではないでしょうか。ちょうど横に並んだプレイヤーのステージをやや離れた客席で聴いている想定。スタジオ録音中の音をコントロール・ルームからガラス越しに聴いているともいえます。浮かび上がるミュージシャンのサイズは大きくはありません。

どうでしょう、そのステージに上がる、あるいはスタジオの中に入りたいとは思いませんか?
ピクチャ 1.png
これはメンバーがちょっとダブる、盟友James Taylorのレコーディングの様子。

5.1chでは、あなたの前にCaroleが座ってます。名うてのミュージシャンがあなたのすぐ横で演奏している。これこそ5.1chが生み出す生々しいレコーディングの時間と場所の再現です。

もし、感動的な音、驚かされるようなハッとする音を求めているのであれば、間違いなくこの「Tapestry」が答を出してくれるはずです。ただし「5.1ch」というステージに上がる必要があります。
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HIKKY

ものすごく聴いてみたいのですが、SACD専用なんですよね
未だにプレーヤーは昔のDENONの1650GLなので・・・
買い替え検討しようかな
by HIKKY (2010-04-29 13:34) 

sowhat

HIKKYさん

SACDで、さらに5.1chという二重の壁です。
しかし、最高音質ソフトであることは間違いないので
将来のために見つけたらキープしておいてください。
by sowhat (2010-04-30 00:21) 

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