DVD-Aの火を消すな！ Porcupine Tree『Lightbulb Sun』

今年になりDVD-Aの発売は完全に止まり、SACD5.1chの発売も先行きが怪しい状況が続いています。音楽5.1chも70年代の４チャンネルと同じ道を辿ってしまうのでしょうか。
そんな中、孤軍奮闘するのはPorcupine Treeで、予定通り『Lightbulb Sun』DVD-Aが発売されました。

2000枚の限定発売は終了したようです。
http://www.burningshed.com/store/porcupinetree/product/169/1009/
メインは5.1chですが、新たにリミックスされた24-bit 2ch、Chris Brairが手掛けた2000年のオリジナル2chミックスと、サービス精神溢れる大盤振る舞いなんです。5.1chを聴くことができないファンにとっても見逃せない限定版でした。

Lightbulb Sun

• アーティスト: Porcupine Tree
• 出版社/メーカー: K Scope
• 発売日: 2008/04/21
• メディア: CD

アマゾンの発売はまだ始まっていないもの直接オーダーするよりも価格は安く、送料も無料です。ただしボーナスCDが付いていません。

私にとってPorcupine Treeというのは5.1chあってのものであり、2chのみの作品には興味が無いので、2000年リリースのこの『Lightbulb Sun』は初めて聴きました。ですから2chとの比較はできませんが、Steven Wilsonが手掛ける5.1chは外れが無く、今回もシンプルでありながら魅力的なサウンドデザインで、ワクワクさせられるサラウンドを聴かせてくれます。基本はしっかりとフロントに置き、ポイントをセンターだったり、リアだったり、絶妙のタイミングで配置し、そして動かします。サイドの音像にも手を抜かず、正にサラウンド、全方向に配置された音源がリスナーを包み込み、そして興奮させます。どっしりと安定しながらサラウンドで自由に飛び回る、とでも表現すれば良いのでしょうか。

Porcupine Treeの知名度はまだまだ低く、日本ではやっと旧作が紙ジャケット仕様で発売が始まります。でもDVD-Aの発売には至らず、ファンとしては悔しい限りです。5.1chの魅力は、聴いていただかないことには絶対に理解してもらえませんから、とにかく商品を流通させて一人でも多くの人に届けて欲しいと思います。5.1chシステムの普及が進まないのも悔しいですが、マスコミが5.1chソフトを紹介する機会も少なすぎます。このまま音楽5.1chの火を消してはいけません。Porcupine Treeが今後も5.1chを出し続けられるよう、私も孤軍奮闘、コツコツとがんばります。5.1chは映画だけのものではありません！！！

2000枚が売り切れた今回のDVD-A、その中の何人の人が5.1chで聴いているのか、気になって仕方がありません。
5.1chの音楽に興味を持たれている方は、ほんとうにいないのでしょうか.......。