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Art Garfunkel 『Angel Clare』 [4チャンネル]

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


今年はアナログ4chのお話を少しずつ増やして行きたいと思っています。
新年の最初って、何となく迷いますね。選んでみたのはArt Garfunkel『Angel Clare(天使の歌声)』。
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2chステレオは1973年9月発売。4chSQは翌年、1974年春に発売されたようです。日本発売はなし。相方のPaul Simonの『1st』『ひとりごと』のSQは日本発売(1974年3月)されたのですが、どうして『Angel Clare』は見送られたのでしょうか? 評価も売上も良かったと思うのですが。

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4chのレーベルは、このようにゴールド仕様。USのみの特徴で、豪華です。

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2ch同様、4chミックスもRoy Halee自ら行っています。

サラウンドは、取り上げておいて申し訳ないですが、大傑作ではありません。でもストリングス、ブラス、キーボードが臨場感タップリで、2chでは味わえない音です。このサラウンドはRoy Haleeの好みのようで、他のSQ作品、Paulの二枚、『明日に架ける橋』も同じような効果になっています。臨場感優先、という考え方。リアの使い方がまだまだ初期段階だったということでしょう。

さて『Angel Clare』、2chとは細かいミックス違いがあります。音源のバランスが違っているので、聴こえ方が異なる部分が少なくありません。

中でも相違点が大きいのは一曲目「Traveling Boy(青春の旅路)」。
後半はLarry Carltonと思われるギター・ソロが盛り上げますが、4chは16小節、約30秒長くなっています。よく聴くと、2chは4chのギター・ソロを途中でバッサリ削除した感じがします。2chのソロは3' 46"から突然終わりますが、4chはそのまま約30秒、ソロが続き、2chの4分59秒が4chでは5分30秒まで伸びます。冷静に聴けば4chのソロはやや長かなぁ。2chの方はコンパクトにまとめたとも考えられます。

この曲はシングルカットされたのですが、その時はイントロが無くなって、後半も更にカットされ、3分36秒まで短くなってしまいます。

イントロのチェンバロと管、弦の絡みは絶妙で、4chの絶好の聴かせどころになっています。やはりシングルになった「All I Know(友に捧げる讃歌)」の後半、管、弦の絡み、それとチューブラベルズは2chでは聴けない盛り上がりが4chの特徴になっています。

先日「隠れSQ」のお話を書きましたが、この『Angel Clare』にもその可能性があります。もし「Traveling Boy(青春の旅路)」が「5分30秒」だったら、間違いなく「隠れSQ」です。US、日本盤CDは普通の2chですけど、カナダとスペインではSQが発売されたので、もしや!と期待しているんですが、どちらのCDも全く見たことがありません。

「Traveling Boy」は大好きな曲です。作者のPaul Williamsが先にリリース(1972年/キング)していますが、Garfunkelの歌唱力にはちょっと分が悪いですね。Paul Williamsの邦題は「旅する少年」でしたが、この邦題は使われませんでした。「哀しみの恋人たち」のケースと似ています。
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