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カールじいさんの空飛ぶ家 [映画]

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映画を観るなんて自由だし、わざわざ映画館に行くのは面倒くさいし、半年もすればレンタルDVDでも観られるだろうし、1年くらいでテレビで放送されればタダ。

でも映画と、DVD、テレビとは違うものだし、3Dとなれば今日現在、映画館で観るしかない。どうせ観るんだったら3Dで観た方が楽しいはず。来年には3D-BDも発売されるでしょうが、暫くは映画のクオリティには及ばないと思っています。


これは「クリスマス・キャロル」に続くディズニー3Dですが、ピクサー作品。ピクサーとして『Wall-E』に続く10本目、初めての3D作品です。もうCGという表現は使うべきではなさそうです。冒頭を観ているうちに表現手法うんぬんを忘れさせてしまう、感動的なプロローグに感動。アニメ、CGは子供用と決めつける人には是非観てもらいたい。価値観は個人によって異なる訳ですが、この入場料2100円(映画館によって多少違う)は、2009年に生きていた証拠として使うべき金額だと思います。もちろん、いい映像には興味がない、という方にはもったいないことです。

映画といってもフィルムで撮影しないし、上映もデジタルですからフィルムは一切使わないとなれば「映画」という概念は大きく変えなければいけない状況です。はてさて、何と言ったらいいのやら?

方や、テレビ。
「百聞は一見に如かず」とはよく言ったもので、映像の良し悪しは音より顕著です。無料という最大のメリットを持っていたテレビが育てて来なかったのは、映像の質、映像の美、映像の力を見極めさせる努力です。安直で一過性の瞬間芸だけで興味を惹き付けるのに限界を超えていることにもっと早く気付くべきでした。「一億総白痴化」は50年をかけて確実に進行しています。

「坂の上の雲」(NHK)の評価が今後どのようになるのかは分かりませんが、これが撮影と照明と編集の技を極めた21世紀の映像であるということも多くの人に理解してもらいたいものです。特に本物と仮想・疑似が混在する現代に育つ若い世代の方。インターネットの映像もテレビの映像も違和感なく感じていては映像の本質は分かるはずはありません。タダというのは恐ろしいものですね。価値観の感覚を育ててくれません。

もう一つの音。
先日、久しぶりにオーケストラのコンサートを聴きましたが、やっぱり生の音は極上です。どうやったってレコードやCDなど敵う訳はないのです。音質の基準も人それぞれだし、クラシック至上主義を振りかざすつもりもないのですが、オーケストラの音を聴かずして音質どうのこうのという議論は虚しく聞こえます。体全体で感じる音楽をじっくり体験できれば、サラウンドの魅力も分かると思うのですが。

自宅に帰り、久しぶりにお気に入りの『惑星』カラヤン/ウィーン・フィル(1961年録音)を聴いてみましたが、生に較べ、このショボさは救い様がありません。一度はこのオリジナルLP(UK/DECCA)も聴いてみたいと思っていましたが、それも虚しい。時々、こうやって耳をリセットすることが必要だと実感しました。

「カールじいさんの空飛ぶ家」のサラウンド。大したことはありません。あぁ〜ぁ。
サラウンドの「坂の上の雲」も遥か遠く……。
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